文献詳細
指標
子宮頸癌・外陰癌のヒトパピローマウイルスとの関連—特に分子生物学的アプローチについて
著者: 吉川裕之1 川名尚1 水野正彦1 坂元正一12
所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室 2東京女子医科大学母子総合医療センター
ページ範囲:P.295 - P.301
文献概要
培養系を用いた従来のウイルス学的手段の確立は未だ成功していないものの,近年確立された分子生物学的手法は新しい研究の方向性を打ち出した。すなわち,1980年Gissmannらが尖圭コンジローマよりHPV6型DNAを抽出し1),翌年にはそのクローニングにも成功して2)以来,婦人科領域でもいくつかのHPV DNAが発見され,これらをプローブとしたDNAハイブリッド法によって,HPVと子宮頸癌・外陰癌との関連を分子生物学的に研究することが可能となったのである。
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