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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻5号

1985年05月発行

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トピックス

下垂体前葉以外とくにヒト子宮内膜,子宮筋が産生するprolactin

著者: 田部井徹1

所属機関: 1自衛隊中央病院産婦人科

ページ範囲:P.348 - P.348

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 Prolactinは,成長ホルモンと類似の化学構造を示し198個のアミノ酸基と3個のS-S基を持つペプチドであり,下垂体前葉の好酸嫌色素性の向乳腺細胞から分泌される。ヒトprolactinが乳汁分泌作用を有することはよく知られているが,他の生理作用に関しては不明な点が多い。
 最近,prolactinが下垂体以外からも分泌されることが明らかになり,とくに子宮内膜から分泌されるprolactinの研究が盛んにおこなわれた。正常妊娠1,2)あるいは子宮外妊娠3)から得られたヒト脱落膜からprolactinが産生されることが証明された。脱落膜から分泌されるprolactinの生理作用は,下垂体性prolactinと類似し,さらに免疫反応やゲルクロマトグラフィーにおける生化学的性質は同一であり,両者の区別はできない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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