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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻6号

1985年06月発行

特集 図でみる病態産婦人科学--適正治療のために

生殖・内分泌

性分化異常

著者: 木川源則1

所属機関: 1大分医科大学産科婦人科教室

ページ範囲:P.363 - P.368

文献概要

 性分化異常はこれまで,どちらかというと理解しにくい疾患であったように思われる。その理由は,この異常の分類がどちらかというと臨床的見地から表現型に基づいてなされたものが多く,そのために成因の異なる異常でも表現型が似ていると同じカテゴリーに分類されていたからである。ところが,最近の研究の進歩により生殖腺や生殖器の分化を誘導するH-Y抗原やミュラー管抑制物質(MIS)の存在が明らかにされ,さらに生殖器の雄性化を誘導するアンドロゲンの作用機構が明らかにされるにいたり,漸く性分化の過程を機構面から理論的に説明することがかなりできるようになってきた。これにより性分化異常を成因論的に分類することがかなり可能となり,以前に比べるとより理解しやすくなっている(表1)。
 ここでは,性分化の機構とその異常について概説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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