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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻6号

1985年06月発行

特集 図でみる病態産婦人科学--適正治療のために

産科

多胎妊娠・分娩

著者: 池ノ上克1 村上直樹1

所属機関: 1鹿児島市立病院周産期医療センター

ページ範囲:P.423 - P.430

文献概要

I.多胎妊娠・分娩の概念
 1.多胎の頻度と疫学
 a.多胎の頻度 多胎の発生頻度はHellinの法則によるといわれ,"もし双胎の頻度が1:Nであれば,3胎は1:N2,4胎は1:N3,5胎は1:N4"となる。この法則によれば,3胎は1:6,400,4胎は1:約50万,5胎は1:4,000万のはずである。日本人の最近の統計では,双胎のNは150〜170といわれ白人に比して少ない。表1に当センターでの多胎妊娠の総計を示しているが,双胎のNは44.2〜86.5と頻度は著しく高くなっているが,これは多胎を主訴とした母体救急搬送を差し引いてもかなり高いようである1)
 b.排卵誘発と多胎妊娠 排卵誘発剤Clo—miphene (clomidR)による多胎妊娠発生率は2.2〜8.3%と自然排卵に比して高率である。HMGによるそれはわが国の全国統計2)では20.5%と高率で2)あり,その内訳は双胎が7.3〜35.3%,3胎は0〜7.6%(全体でみると4.00%),4胎は0〜2.6%(全体で1.41%),5胎は0〜1.1%(全体で0.47%),6胎は0〜0.5%(全体で0.24%)と報告されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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