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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻7号

1985年07月発行

ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 子宮筋腫

Topics

子宮筋腫はふえているのか

著者: 石丸忠之1

所属機関: 1長崎大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.588 - P.590

文献概要

 子宮筋腫の発生原因はいまだ不明であり,幾つかの説が挙げられている。その中でも,内分泌説(とくに卵巣ホルモン分泌異常)は今日でも注目される一つの学説である。子宮筋腫と正常筋層のhormone receptor濃度を比較検討した玉舎ら1)の報告によると,筋腫のestrogenreceptor濃度は正常筋層より高いが,progesteroneやandrogenのreceptor濃度は逆に筋腫の方が低い。したがって,筋腫では抗estrogen作用は発現しがたく,相対的にestrogen作用が増強されると述べている。また最近は,初経の早発化ならびに閉経の遅発化傾向,すなわち有経期間の延長により子宮筋層はestrogen作用をより長い期間にわたって受けることになる。以上のことから,最近,子宮筋腫は増加しつつあるのではないかと予測される。そこで子宮筋腫の発生頻度について調査してみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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