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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻9号

1985年09月発行

文献概要

グラフ 胎児の機能診断

アクトグラフィー

著者: 橋本雅1

所属機関: 1高知医科大学産婦人教室

ページ範囲:P.692 - P.694

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 胎動は胎児の状態を反映する指標の一つとして近年注目されている。胎動の検出方法としては母体の自覚胎動を利用する方法が一般的であるが,個人差を考慮する必要があり精密な記録方法とはいい難い。一方,real timeB scanによる観察は現在最も確実な測定方法であると考えられるが,連続的な観察にはむかないという欠点を持っている。それに対し,超音波ドップラー胎動計(アクトグラフィー)ではreal time B scanに相当する正確さで胎動の連続測定が可能であり,これからの胎動の臨床応用に有用であると考えられる。
 アクトグラフィーによる胎動の検出は胎児の動きをドップラー記号として取り出し,周波数フィルターにより胎児心拍数と胎動の成分に分離し,胎動はspike状の波形として記録する。われわれは胎動の分類をTimor Trishの分類に従いrolling movement, simple movement,high frequency movementの3種に分類している。rolling movementは集合したspikeとして,simplemovementは独立したspikeとして,high frequencymovementは連続したspikeとして表わされており,それぞれreal time B scanでの同時観察により胎児躯幹の回転様運動,胎児四肢の屈伸運動,胎児のシャックリ様運動を表わしている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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