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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科4巻10号

1950年10月発行

原著

卵胞ホルモン注射による妊娠早期診斷法

著者: 河邊昌伍1 田中徹1

所属機関: 1新潟鐵道病院産婦人科

ページ範囲:P.407 - P.413

文献概要

緒言
 Aschheim-Zondek反應を初め,Friedman反應,Mainini反應,Weisman-Coates等のfrog test(Xenopus leavis)等の動物を用いる妊娠反應はその陽性率は高く,優れた反應ではあるが,其の缺點として,動物の飼育,煩雜な手數,相當な設備等を必要とし,吾々臨床家が,手輕に何時何處でも行いうると云うわけにはいかない。又化學妊娠試驗は,今の所,信頼出來る成績ではなく,Falls-Freda等の初乳を用いる皮膚反應は簡單ではあるが,滿足すべき成績をあげているとは云えない。
 然るに最近に至つて,Wachtel and Hechterの所謂Prostigmin反應,GarrettのEstrogenによる妊娠反應,H.A.SchwartzによるEstrogen Progesteron併用による妊娠反應が發表された。然し,Prostismin反應は簡單ではあるが,その適用には相當な制限があり,既往月經の整調なものでなくてはならない,と謂われている。GarrettのEsrogen反應も,原法によれば,その適用範圍は同樣に制限されているから,實際臨牀上,利用價値が甚だ危惧されるものであるが,余等は同法を追試するに當り,その適用範圍を稍々廓大して,實際臨床上の利用價値を増大せしめる樣に努めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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