文献詳細
文献概要
症例研究
乳腺下移植卵巣の嚢腫變性例に就て
著者: 戸澤策郎1
所属機関: 1北海道大學醫學部産婦人科教室
ページ範囲:P.62 - P.63
文献購入ページに移動緒言
卵巣自家並びに同種移植に就いてはKnauer(1895)以來,動物實驗を經,又人體移植に就いてはMorris (1896)以來,多くの實驗を重ね,現在,卵巣缺落症状防止の一方法として確認されて居る.さて卵巣乳腺下移植に關しては,大野教授は1928年以來,獨自の見解の下に約400例に就いて取り行われ,而も夫等の中に今回計らずも移植後5年9ヵ月を經て,移植卵巣が鶏卵大に腫大した卵巣嚢腫例が見出され,甚だ珍稀なると其に,移植卵巣の研究上,極めて貴重な材料ともなると思われるので茲に症例を記録し,其大要を述べる次第である.
卵巣自家並びに同種移植に就いてはKnauer(1895)以來,動物實驗を經,又人體移植に就いてはMorris (1896)以來,多くの實驗を重ね,現在,卵巣缺落症状防止の一方法として確認されて居る.さて卵巣乳腺下移植に關しては,大野教授は1928年以來,獨自の見解の下に約400例に就いて取り行われ,而も夫等の中に今回計らずも移植後5年9ヵ月を經て,移植卵巣が鶏卵大に腫大した卵巣嚢腫例が見出され,甚だ珍稀なると其に,移植卵巣の研究上,極めて貴重な材料ともなると思われるので茲に症例を記録し,其大要を述べる次第である.
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