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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科4巻2号

1950年02月発行

文献概要

症例研究

外出血を缺く子宮外妊娠

著者: 鈴木辰夫1 田中睦1

所属機関: 1福島縣立女子醫學專門學校産婦人科教室

ページ範囲:P.78 - P.79

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 子宮外妊娠は之と鑑別を要する疾患とその治療が對蹠的であるため,その誤診は吾々婦人醫に思わざる苦杯をなめさせる.しかも本症の診斷は必ずしも容易ではなく,臨床家にとつて子宮外妊娠の診斷はまことに興味深いものがある.子宮外妊娠も,月經閉止,激烈な一過性下腹痛及び外出血等典型的症状があれば容易に診斷されるが,この内の何れかを缺くときは,時々疑診さえも困難となる.殊に主症状である外出血のない場合に於て然りである.野口によれば,外出血を缺く子宮外妊娠は9.63%に存在するから,診斷の適中率を高めんとすれば,この方面の檢討が一層必要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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