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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科4巻5号

1950年05月発行

文献概要

速報・豫報

骨髓内輸血(新生兒)が網状赤血球に及ぼす影響

著者: 林基之1

所属機関: 1東京大學醫學部産科婦人科教室

ページ範囲:P.204 - P.205

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 最近の文獻に依れば,網状赤血球(以下レ球と略稱)は主として幼若新生細胞であり,一部破壞型があつて,骨髓刺戟(瀉血・貧血・溶血等)に加うるに鐵が不足している状態の時發現すると云われている.この可染性物質(0.05%ブリラントクレジール青染色)はポルフィリンであると云われ,フォイルゲル反應陰性から核酸ではないと云われている.ある學者は核分泌物で核質であるとも云つている.何れにしろ,最近の知見は幼若新生説が主位を占め,淸野,Widal等の退行説に傾く學者は少い.螢光赤血球とも違い,有核赤血球は可染物質を有するごとが多いが,同一のものではない.正常赤血球より大且つ比重は輕く,抵抗も大であり,熱に對して強く,凝集血清で凝集され難いのみならず錢積状形成をせず,異物に附着し易く,諸種鹽基性アニリン色素に超生體染色的に染出される網状線維状又は顆粒状の諸形相を有する可染性物質を含有する赤血球である.惡性貧血の恢復時,瀉血時,貧血時,溶血性黄疸時,消耗性疾患,胎生期,新生兒期,高層氣壓内,造血組織,レ・ラ線少量照射で増加し,妊娠中毒症のある時期に増加する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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