icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科4巻8号

1950年08月発行

綜説

子宮頸癌に於ける骨盤内リンパ節の態度

著者: 高木聰一郞1

所属機関: 1長崎大學醫學部産科婦人科教室

ページ範囲:P.301 - P.305

文献概要

1.女性骨盤内リンパ系統
 元來リンパは造血液成分の樞要器管であるのみならず體内に侵入する有毒物賃への保護器管である故婦人科方面に於いては炎症にせよ,惡性腫瘍にせよそれに對し演ずる臨床的役割は亦大きなものである.例えば近年著るしく進歩改善された子宮廣汎性剔除術も癌原發巣と共にその癌細胞の傳播系路の關所を形成し轉移の好發する限劃リンパ節を完全に摘出することによつてのみその完きを得るのである.所謂限劃リンパ節は局部或は一定の器管に從屬區劃されているので通常解剖學的の區劃に相當して存在するのが常である.然し乍ら此の見解も一律には認めることは出來ず,解剖學的關係と實際的手技遂行面に於いては一致しない點が多々出て來るものであることは吾々臨床家が常々當面する事柄である.
 故に古來此等の骨盤内リンパ系統については數多の業績があるが,各々その述べている所も大綱に於いては一致するが,部分的には種々異なる所も多いようである。以下諸家の業績の一端を簡單に紹介したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら