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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科40巻1号

1986年01月発行

先進医療—日常診療へのアドバイス 特集

明日へのホルモン療法

GnRHのパルス状投与による排卵の誘発

著者: 正岡薫1

所属機関: 1独協医科大学産婦人科教室

ページ範囲:P.39 - P.42

文献概要

 Gonadooropin (Gn)—releasing hormome (GnRH)を用いて排卵を誘発することが生理的かつ合理的であることは,このホルモンの発見当初より考えられていた。しかし,この方法はそれまでの外因性Gn (hMG)療法と違って,単なる補充療法(1日1回投与など)では有効でなく,投与方法に大きな問題点がかくされていたのである。近年,GnRHのパルス状分泌のもつ生殖生理学的意義が解明されてからは1),GnRHによる排卵誘発はパルス状投与で行うことが必須条件であることが判明し,高い排卵率を得るようになった2〜7)。この方法では下垂体—卵巣間のフィードバック機構が利用できるので正常周期と近似したGn分泌が期待でき,したがって卵巣過剰刺激や多胎妊娠などの弊害が少なく,現時点では最も生理的に近い排卵誘発法といえる。
 本稿では当教室で行っている本法の実際について,2〜3の問題点をまじえながら簡単に紹介してみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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