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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科40巻1号

1986年01月発行

文献概要

先進医療—日常診療へのアドバイス 特集 明日へのホルモン療法

クロミフェン療法のvariation

著者: 水元淳一1 福間啓造2 三森寛幸2 藤崎俊一2

所属機関: 1熊本大学医療技術短期大学部看護学科 2熊本大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.43 - P.45

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 Merrel社によって開発されたclomipheme citrate(clomid,以下クロミッドと略)の秀れた排卵誘発効果が,1961年にGreenblattらによって初めて報告され,我が国においても1968年より市販されるようになった。以来,クロミッド療法には,重篤な副作用もないので,特殊なモニタリングも必要でなく,外来で使用できるという簡便さから,排卵誘発剤として第一選択の,最も繁用されている薬剤である。しかし,臨床内分泌学的的な検査法の進歩によって,排卵障害が単一の原因ではなく,種々な原因によって惹き起こざれることがわかり,その検査法および治療法に画期的な進歩がなられた。したがって,高プロラクチン血症に対するパーロデル療法をはじめ,hMG-hCG療法,LH-RH動脈性投与法など,排卵障害の原因や重症度に特有な治療法が登場して来ている。しかし,クロミッドが第一選択の適応となる排卵障害でも,本法が奏効しないものがあり,そのような場合には,排卵障害の原因を十分検索した上で,クロミッド単独療法からクロミッドの投与量を増量する方法や他剤との併用療法など,クロミッド療法のvariationとも言える方法へ切り換えられる。そこで,本稿では,クロミッド療法の変法の意義と実際について述べることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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