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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科40巻11号

1986年11月発行

トピックス

胎盤におけるGn RH受容体

著者: 赤心堂病院1

所属機関: 1田部井 徹

ページ範囲:P.806 - P.806

文献概要

ヒト胎盤で生成されるGonado—tropin releasing hormone (GnRH)は,胎盤におけるHCG分泌を促進し,ステロイド代謝を調節しているが,下垂体のGnRHと極めて類似した性質を有する1,2)。最近,Gn—RHあるいはGnRHアナローグと特異的に結合する受容体がラット,サルあるいはヒトなどの下垂体以外,とくに卵巣,睾丸などの性腺に存在することが証明され,性腺におけるGnRHの下垂体を介さない直接作用が注目された。(臨婦産,40巻5号トピックス)
 1981年,英国のCurrieら4)は,LHRHと特異的に結合する蛋白が,妊娠初期あるいは満期産から得られたヒト胎盤に存在することを証明し,ヒト下垂体以外におけるGnRH受容体の存在を初めて報告した。さらにヒト胎盤におけるGnRH受容体の結合親和性(Ka=6.2×107M−1)は,ヒト下垂体より低い性質を示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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