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産科における意志決定—とくに帝王切開について
著者: 広井正彦1
所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科
ページ範囲:P.859 - P.859
文献購入ページに移動 今日では特別な事情がない限り,治療法の選択と決定には医師と患者またはその家族との了解がなされていることが多い。エホバの証人のごとく輸血を拒否することにより,本人の生命に危険があったとしても,倫理上も法律上もその治療法が保護されてきている。しかし,こと妊娠中になると,母親が医師の推める治療法を拒否する権利があったとしても,胎児の生命についてどう考えたらよいか複雑な場合も少なくない。
最近10年間にアメリカの産婦人科医の間では,多くの婦人の希望により,今まで行って来たルーチンの治療法を変更しなければならない場面に遭遇することが多くなって来ているという。そこでJohnsonら1)は簡単に19の産科的状態を想定し,患者が帝王切開分娩を希望した時の分娩の方法について,大学病院のスタッフと開業医にアンケート調査した。この質問には明らかに医学的適応により帝王切開とすべき症例を3つ,医学的適応で経腟とすべきもの2つ,その他は問題となるケースであった。
最近10年間にアメリカの産婦人科医の間では,多くの婦人の希望により,今まで行って来たルーチンの治療法を変更しなければならない場面に遭遇することが多くなって来ているという。そこでJohnsonら1)は簡単に19の産科的状態を想定し,患者が帝王切開分娩を希望した時の分娩の方法について,大学病院のスタッフと開業医にアンケート調査した。この質問には明らかに医学的適応により帝王切開とすべき症例を3つ,医学的適応で経腟とすべきもの2つ,その他は問題となるケースであった。
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