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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科40巻3号

1986年03月発行

薬の臨床

広汎子宮全摘術後等の排尿異常に対する塩酸オキシブチニン(KL007)の臨床効果

著者: 笹川基1 湯沢秀夫1 大野雅弘1 金沢浩二1 竹内正七1 笹川重男2 高橋威2 加藤政美2 佐々木綾子2 三沢芳夫2 後藤司郎3 新井繁3 高内則男3 畠山弘子3

所属機関: 1新潟大学部産科婦人科学教室 2県立ガンセンター新潟病院産婦人科 3済生会新潟総合病院産婦人科

ページ範囲:P.245 - P.254

文献概要

 広汎子宮全摘術後の膀胱機能障害(急性期),広汎子宮全摘術後の尿失禁(慢性期)および放射線性膀胱炎患者46例を対象に塩酸オキシプチニン(KL007)を投与し,自覚症状の調査,膀胱容量並びに残尿量の測定を行った。広汎子宮全摘術後の膀胱機能障害患者の自覚症状では尿充満感および排尿困難に改善がみられた。1回量3mg投与群では投与後最大膀胱容量の有意な増加がみられた。広汎子宮全摘術後の尿失禁および放射線性膀胱炎患者の自覚症状では頻尿,尿意促迫感および尿失禁に改善がみられ,また膀胱容量の増加傾向がみられた。副作用については重篤なものはみられず,いずれも軽度で投与継続可能であってことから,広汎子宮全摘術後等の排尿異常に対して塩酸オキシブチニン有用であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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