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先進医療—日常診療へのアドバイス 特集 重症合併症妊娠
糖尿病性ケトアシドーシスの診断と救急処置
著者: 福島春海1 大塚博光1 海老原肇1 浜田宏1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学産婦人科学教室
ページ範囲:P.271 - P.273
文献購入ページに移動胎盤からは妊娠の進行とともに種々の抗インスリンホルモンが産生され,一方では胎盤産生の蛋白分解酵素によってインスリンの分解が旺盛になるなど,妊娠時は一般にインスリン抵抗性となって,糖尿病を悪化させると考えられている。それ故,無治療または不十分なテンスリン治療下では,インスリン欠乏状態となり,肝で脂肪酸をもとにケトン体が生成され,糖尿病性ケトアシドーシス(diabetic ketoacidosis以下DKAと略)に陥りやすくなり,その発症時期は妊娠24〜28週に多い。妊娠中のDKAは比較的血糖値が低くても起こり,またWhiteによれば非妊時のDKAと比べ,血中CO2濃度が箸しく低値となり,インスリン効果が発現にくく,回復も長びくという特徴をもっている。
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