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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科40巻5号

1986年05月発行

先進医療—日常診療へのアドバイス 特集

免疫療法の評価

原因不明習慣性流産患者に対する免疫療法

著者: 高桑好一1 丸橋敏宏1 後藤重則1 茅原保1 内山三枝子1 梶野徹1 吉沢浩志1 湯沢秀夫1 金沢浩二1 竹内正七1

所属機関: 1新潟大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.349 - P.351

文献概要

 習慣性流産とは定義上は,流産を3回以上連続して反復することをいうが,その内容はいろいろである。妊娠初期(妊娠12週以前)における流産と妊娠中期(妊娠12週以降24週恥満)の流産とではその原因は大きく異なり,後者の原因の主たるものは頸管無力症であり,これに対しては予防的頸管縫宿術などの有効な治療法がある。これに対し前者すなわち妊娠初期の習慣性流産に関してはその原因は不明であることが多く.従来有効な治療法はないに等しかった。
 このような状況の中で,近年,妊孕現象に関する免疫学的知見に基づき,原因不明習慣性流産に対する免疫療法が試みられるようになり,その有効性が報告されている。当教室においては,10数年にわたり,妊孕現象に関わる免疫反応の解析を中心として研究を進めてきたが,その一環として上記の免疫療法に取り組み,興味ある知見を得ている。本稿においては,その概要および免疫療法の実際について述べたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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