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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科40巻6号

1986年06月発行

文献概要

先進医療—日常診療へのアドバイス 特集 感染症とその化学療法

産科における感染症の化学療法と胎児への影響

著者: 柳沼忞1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院産婦人科

ページ範囲:P.443 - P.445

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 一般に,どんな場合にも治療による利益がそれから生ずる危険をうわまわらないならば,この治療は行われない。妊婦の場合には,妊婦自身ともう一人の人間である胎児が共存するために,その危険の範囲と程度はさらに大きくなる。
 したがって,妊娠中の治療の範囲は厳密に決定される。治療の範囲とは,疾患の重篤さの程度と投与される薬物の種類とその投与量である。治療されねばならない重篤な疾患とは,疾患による母体の状態が胎児に悪影響を及ぼしているか及ぼす可能性がある場合のものである。たとえば,咳が頻繁に出てその度に腹痛が生ずるという場合もこれである。このような時には,胎児に害がないとされている鎮咳剤の有効最少量で治療する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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