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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科40巻7号

1986年07月発行

先進医療—日常診療へのアドバイス 特集

腫瘍マーカー

CEA

著者: 金沢浩二1 安達茂実1 本間滋1 竹内正七1

所属機関: 1新潟大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.501 - P.503

文献概要

I.CEAの基礎
 癌胎児性抗原carcinoembryonic antigen:CEAは,1965年Gold と Freedman1,2)によって,結腸癌と2〜6ヵ月齢胎児細腸粘膜とに共通して存在する物質として発見され,その後,CEA測定法の進歩にともなって,結腸癌を含む消化器癌以外の諸種癌にも,また,非腫瘍性疾患にも検出されることが明らかにされてきた。
 CEAは分子量約200,0000)糖蛋白質であり,電気泳動上β—globulin領域に泳動される3)。糖鎖部分は令分子量の50〜70%を占め,約20%のN-acethyl glucosamine, 10〜20%のgalactose, 5〜10%のmannose, 他にfucose,N-acethyl galactosamine, sialic acidなどから構成される4)。 糖鎖部分はCEAの重要な抗原決定基ecpitopeとなる部分であり,それぞれの抽出CEAによってその糖鎖構成成分の割合いが若干異なっており、これがCEAのいわゆるheterogeneityの原因となっている。蛋白質部分は約600個のアミノ酸からなるpeptide鎖であり,aspartic acid, glutamic acid, serine, threonine, methio—nine, cystineなどから構成されている5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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