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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科40巻7号

1986年07月発行

文献概要

先進医療—日常診療へのアドバイス 特集 腫瘍マーカー

フェリチン

著者: 野沢志朗1 塚崎克己1 成沢園子2 高山泰子1 飯塚理八1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室 2慶応義塾大学婦人科病理研究室

ページ範囲:P.516 - P.519

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 血清中腫瘍マーカー値は,腫瘍の存在やその増大縮小を良く反映し,しかも測定に際しての患者への負担が少なく,頻繁な測定が可能であることより,近年婦人科oncologyの分野でも,悪性腫瘍の診断や治療効果判定の指標として必須不可欠の精査の一つとなりつつある。しかし現在臨床に用いられている腫瘍マーカーには,特定の腫瘍に対する特異性(偽陽性がない)と感度(偽陰性がない)の両者を完壁に兼ね備えたものはなく,各マーカーはそれぞれさまざまな長所と短所を有している。そのため,臨床応用に際しては用いる腫瘍マーカーの特性を十分把握しておくことがその有用性を高める上で大切である。このような観点から,本稿では鉄貯蔵蛋白であるフェリチンの腫瘍マーカーとしての有用性ならびに臨床応用に際しての問題点について我々のデータを含めて述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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