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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科40巻9号

1986年09月発行

先進医療—日常診療へのアドバイス 特集

リプロダクションと凝固線溶系

血液凝固線溶系と妊娠・分娩とのかかわり

著者: 寺尾俊彦1

所属機関: 1浜松医科大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.679 - P.683

文献概要

 血液凝固線溶系と生殖現象との間に密接な関係があることは,生理的出血である月経や分娩時出血の存在を考えただけでも明らかであるが,最近では出血,止血という面だけではなく血液凝固線溶系が排卵,授精,着床,妊娠の維持など生殖現象の一連のプロセスに深くかかわっていることが明らかとなって来た。
 血液凝固線溶系物質はステロイド・ホルモンがそうであるように,胎盤において積極的に産生され(表1),また同時に母体も非妊時とは全く異なるほど大量に血液凝固線溶系物質を産生し,母体のいわゆる全身性妊娠性変化と子宮胎盤系の局所性変化を調和させながら生殖現象に関与していることが明らかとなって来た1,2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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