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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科41巻1号

1987年01月発行

境界領域の再評価とその展開 特集

Gynecologic Functioning Tumorとその外科的対応

生殖機能と関連のある甲状腺疾患とその外科的対応

著者: 藤本吉秀1

所属機関: 1東京女子医科大学内分泌疾患総合医療センター外科

ページ範囲:P.29 - P.31

文献概要

I.生殖期女性に多い甲状腺疾患
 甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるバセドウ病では,一般に月経の期間が短縮し出血量が減るといわれており,また妊娠することがほとんどなく,まれに妊娠してもよく流産する。逆に甲状腺ホルモン分泌が減る橋本病になると,月経の日数が長びき出血量が増える。甲状腺機能低下症のある時も,よく流産が起こる。このように甲状腺機能は敏感に女性の生殖生理に影響を及ぼすので,月経を正常にし,受胎—妊娠の存続を全うするのに甲状腺機能を正常化させることが必須条件であるといってもよい。
 そもそも甲状腺疾患のほとんどすべてが,女性に好発し,男女比をとると約1:5になる。とくに橋本病は極端に女性に好発し,病院を訪れる橋本病患者の95%が女性である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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