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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科41巻1号

1987年01月発行

文献概要

症例

妊娠16週で診断された外脳症の1例

著者: 増崎英明1 鮫島哲郎1 山辺徹2

所属機関: 1北九州市立八幡病院産婦人科 2長崎大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.55 - P.58

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 外脳症exencephalyとは,脳組織は存在するが,頭蓋冠を有しない先天奇形である。在胎期間の短い動物胎仔では比較的高率にみられるが,ヒトではまれな疾患といわれている。その理由として,外脳症の露出した脳組織が羊水中で損傷を受け,胎内で無脳児に移行するためと考えられる。
 最近,産科診療で超音波断層法が汎用されるようになり,また,画像処理能力も向上して,胎児奇形の出生前診断に関する報告も少なくない。たとえば,無脳症については妊娠初期から診断可能といわれる。しかし,外脳症に関する報告は少ない。
 私どもは,妊娠12週で児頭の異常に気付き,妊娠16週で外脳症と診断された症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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