icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科41巻12号

1987年12月発行

原著

Low Risk絨毛性疾患(侵入奇胎・臨床的侵入奇胎)に対する手術併用療法の意義

著者: 松井英雄1 小林治1 高見沢裕吉1

所属機関: 1千葉大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.847 - P.850

文献概要

 絨毛性疾患の寛解率は,MTX, Act-Dを代表とする化学療法や低単位hCGの普及などにより年々向上し,low risk絨毛性疾患では転移の有無によらず100%近い寛解率が報告されている。このような化学療法の進歩により絨毛性疾患ことにlow risk群に対する手術療法の役割は,出血,穿孔などの緊急症例に限られつつある。しかし,手術療法の併用により入院期間,抗癌剤投与量の短縮,再発率の減少を示唆する報告もあり,高齢者,挙児希望のない症例では積極的に手術を施行することも考慮しなければならない。今回1974年から1985年までに当教室で手術したlow risk 60例を対象とし,手術施行時期について検討した。これによると,手術は術前化学療法1コース以下で施行するのが,入院期間,化学療法コース数短縮に最適であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら