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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科41巻12号

1987年12月発行

薬の臨床

子宮内膜症のダナゾール療法中の発疹についての対策—トラニラストによる治療

著者: 中原和彦1 鬼塚芳夫1 今村弘1

所属機関: 1熊本逓信病院産婦人科

ページ範囲:P.857 - P.860

文献概要

 子宮内膜症(エンドメトリオージス)は近年増加の傾向にあり,その治療方法も昭和58年にダナゾールが導入されて以来大きな進歩を遂げたと言って良い。
 ダナゾールの有効性については枚挙にいとまがないが,副作用の発現も少なくはない。ダナゾールの副作用である発疹に対して抗アレルギー剤であるトラニラストを投与し,ダナゾールによる治療を完結することが可能であった症例を経験したので報告する。
ダナゾール投与後発疹の発現した7例に対して,ただちにトラニラストの併用を行い,全例で発疹の消失を認めた。トラニラストは1日量300mgを3回に分けて,7〜21日間投与した。この間,新たな副作用の発現も認められなかった。
なお,ダナゾールの投与はそのまま継続可能であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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