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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科41巻5号

1987年05月発行

文献概要

トピックス

新しく開発された持続性プロラクチン分泌抑制剤であるCabergoline (FCE 21336)の効果

著者: 田部井徹1

所属機関: 1赤心堂病院

ページ範囲:P.302 - P.302

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 近年,Bromocriptine (CB−154,2—Br—α—ergocryptine mesylate)療法は,本剤が示すプロラクチン分泌抑制効果に対する臨床的な有効性が確立し,とくに機能性高プロラクチン血症に対する治療の主流となった。Bromocriptineはドーパミン受容体に作動して下垂体からのプロラクチン分泌を特異的に抑制する麦角アルカロイドの誘導体である。通常,臨床上1日,parlodel (サンド薬品),1回1錠(25mg)を2回以上服用する。
 Bromocriptine以外のプロラクチン分泌抑制剤としては,metergoline,lisuride, dihydroergocristine, mesu—lergineあるいはtergurideなどの数多くの麦角アルカロイド誘導体が知られているが,これらの薬剤の半減期はBromocriptineに比べて短いか同じであるため,臨床上1日2回以上の投与を必要とする。一方,数年前に開発された8—amino ergolineであるPergolideの半減期は,Bromo—criptineより長く,従ってより長期間の抑制効果を示す。Grossmanら1)は,高プロラクチン血症患者27名に経口的に投与したPergolide50μgが48時間の抑制効果を示したことから,持続性のプロラクチン分泌抑制剤としての臨床的な有用性を指摘した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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