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早発閉経の原因—抗卵巣抗体の存在
著者: 広井正彦1
所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科
ページ範囲:P.464 - P.464
文献購入ページに移動 40歳以前に月経の閉止する「早発閉経(premature menopause)は,gonadotropinが上昇し,estrogen分泌の低下するいわゆる更年期のホルモンパターンを示すものとして定義されて来ているが1),その成因については未だ明らかにされていない。
近年,卵巣組織に対する抗体が循環しているものとして「自己抗体性疾患」と考えられて来たが2),この抗原については顆粒膜細胞,FSHやLHのreceptorに関与する物質などが検討されて来たが,その本体は必ずしも明確にされていない。最近,早発卵巣機能不全症は多腺性症候群として理解され,アジソン病や重症筋無力症,橋本病,バセドウ病などの患者の18〜30%に抗卵巣抗体が存在しているとも報告されて来ている。
近年,卵巣組織に対する抗体が循環しているものとして「自己抗体性疾患」と考えられて来たが2),この抗原については顆粒膜細胞,FSHやLHのreceptorに関与する物質などが検討されて来たが,その本体は必ずしも明確にされていない。最近,早発卵巣機能不全症は多腺性症候群として理解され,アジソン病や重症筋無力症,橋本病,バセドウ病などの患者の18〜30%に抗卵巣抗体が存在しているとも報告されて来ている。
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