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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科41巻7号

1987年07月発行

講座 実地医家のための不妊症治療講座・7

遅延排卵と黄体機能不全

著者: 木下勝之1 佐藤和雄1 坂元正一1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター産婦人科

ページ範囲:P.482 - P.485

文献概要

 不妊症例の3〜10%が黄体機能不全によるといわれるように1,2),原因のいかんによらず,黄体の機能異常によるプロゲステロンの分泌低下が子宮内膜の形態機能分化を障害し,さらに妊卵の正常な発育を阻害する結果,着床障害や妊娠初期流産を招来するものと考えられる。
 このような黄体機能異常の成因を検索すると,黄体そのものの異常より,むしろ視床下部下垂体系を含めた卵胞期の機能異常のために,排卵はするものの,卵胞細胞の黄体化あるいは黄体機能全開過程が正常に機能しないことが明らかとなってきた。そこで,本稿では卵胞発育が遅延し卵胞期が20日以上に延長して,後に排卵する,いわゆる遅延排卵周期と黄体機能不全について述べることとする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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