文献詳細
文献概要
グラフ 産婦人科とCT・8
頭部CT, MRIと産婦人科疾患
著者: 高倉公朋1
所属機関: 1東京大学医学部脳神経外科教室
ページ範囲:P.496 - P.497
文献購入ページに移動 産婦人科疾患において,脳神経CTまたはMRI (磁気共鳴画像)が診断上必要になるのは,子宮癌,絨毛癌や卵巣癌等悪性腫瘍の脳脊髄への転移と,無月経の原因となる下垂体腺腫が主な疾患である。腫瘍のほかにも,妊娠中のクモ膜下出血の原因になる脳動脈瘤や脳動静脈奇形も問題になるが,ここでは実地臨床上遭遇することが多い腫瘍の画像を呈示した。
癌の脳転移は,原疾患治療後数カ月ないし数年を経てから,けいれん発作,頭痛または片麻痺等の症状で発症することが多い。X線CTで,腫瘍の像は,造影剤を使用すると一層明瞭に出現し,腫瘍周辺には低密度(黒く写る)な強い脳浮腫像を伴うのが特徴的である。腫瘍と脳浮腫に圧排されて脳室は偏位を示す。腫瘍内部は,しばしば壊死を伴うので,X線CT上,リング状の像を呈することが多い。
癌の脳転移は,原疾患治療後数カ月ないし数年を経てから,けいれん発作,頭痛または片麻痺等の症状で発症することが多い。X線CTで,腫瘍の像は,造影剤を使用すると一層明瞭に出現し,腫瘍周辺には低密度(黒く写る)な強い脳浮腫像を伴うのが特徴的である。腫瘍と脳浮腫に圧排されて脳室は偏位を示す。腫瘍内部は,しばしば壊死を伴うので,X線CT上,リング状の像を呈することが多い。
掲載誌情報