文献詳細
原著
拘禁性無月経について—1.発生頻度と転帰の調査
著者: 十河真人1 末松弘行1 北川香子2
所属機関: 1東京大学医学部付属分院心療内科 2愛光女子学園
ページ範囲:P.553 - P.556
文献概要
1982年1月から1985年12月までは,関東地方の女子少年院に収容された14歳以上20歳未満の女性520名を対象とした。このうち511名が入所前に初経をみ,順調に月経が発来していた。少年院に収容後に「無月経」になったものは190名(37.2%)であった。収容の全期間を通じて無月経であったものは119名であった。
また,出院後の転帰の調査では,回答を寄せた22名中21名(95.5%)の者が6カ月以内に月経が再来していた。
拘禁状況下に置かれた女性では,収容施設の設備や処遇の改善された現在でもなお,かなり高率に「無月経」が起こることが再認された。
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