文献詳細
図解 初心者のための手術理論 再建手術
外陰再建術—新しい血管付遊離皮膚弁移植法について
著者: 光田信明1 倉智博久1 川村泰弘1 谷澤修1 前田求2 松本維明2
所属機関: 1大阪大学産婦人科 2大阪大学形成外科
ページ範囲:P.601 - P.605
文献概要
治療方法は大別して(1)手術療法,(2)放射線療法,(3)化学療法があるが,手術療法は始めRuprechtらにより報告され,その後Basset, Taussig, Wayらにより広汎性外陰切除術およびリンパ節郭清術が開発され根治性の高いものとなっている。手術療法における最大の問題点は,広い切除欠損部位をいかに処理するかということであるが,我々は広汎性外陰切除術後に種々な外陰再建術を行っている。中でも大腿内面より薄筋およびその表層皮膚を用いた筋皮虜弁移植(Gracilis Musculo—cutaneous Flap)は既に報告2,3)しているように良い成績をおさめている。今回は広汎性外陰切除術radicalvulvectomyに全骨盤内臓器摘出術total pelvic exen—terationを加え,新しい外陰再建術を試みたので,それも含め外陰再建術の適応とその形成外科的手技について紹介する。
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