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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科42巻1号

1988年01月発行

生涯研修セミナー 子宮内膜症

Overview

子宮内膜症診療の問題点

著者: 杉本修1

所属機関: 1大阪医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.52 - P.55

文献概要

 文明病のひとつといわれている子宮内膜症がわが国でも確実に増加してきている。本症は性成熟期婦人にのみ発生し,主として月経困難,月経時以外の疼痛,不妊を伴うことが多いが,病態の多様性,診断や治療の難しさなどのため臨床的に問題の多い疾患である。とりわけ本症と不妊との因果関係はなお不明な点が多く,妊孕能回復のための治療の目標をどこにおくか,治療の限界はどこにあるか,同時に存在する疼痛症状にどのように対処するかなどの問題を十分に検討する必要がある。昭和62年度から日産婦学会で「子宮内膜症問題委員会」が設置され,わが国の実状に則した臨床診断基準の設定,合理的な治療法,とくに保存療法の確立,これに伴う重症度(臨床進行期)分類の設定,用語の統一などが検討されることになった。これらについての問題点を順を追って提起したいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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