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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科42巻11号

1988年11月発行

文献概要

特集 最新の避妊法 Overview

避妊法の今日的問題点

著者: 我妻堯1

所属機関: 1国立病院医療センター国際医療協力部

ページ範囲:P.981 - P.984

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 従来,産婦人科の雑誌で受胎調節・避妊・家族計画の特集がしばしば行われ,筆者もIUDやピルについての解説を担当することが多かった。しかしひるがえってわが国の現実を見た場合に既婚夫婦が実行している避妊法の種類は表1に示すごとく,いわゆる伝統的方法のコンドームが70〜80%,オギノ式が10〜20%で,近代的方法のIUDやピルはわずかに数%にすぎない。本特集でも様々な新しい方法の解説が掲載されるであろうが,それらが実際にわが国の男女に使用されるようになるのは何時のことであろうか。
 他の国では先進国,途上国を問わず近代的方法か不妊手術が避妊法選択の上位を占めており,米国では最近不妊手術がピルを上回って1位を占めるようになった。一方,途上国ではその国の政策や受胎調節法の供給サービスが原因になって実際に採用されている避妊法に偏りが出るのは当然のことである。しかしわが国のように近代医学の進歩をいち早く取り入れ,医療の供給体制も国全体のすみずみまで行きわたっている先進国で避妊法の選択にこのような偏りがみられる国は他に例を見ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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