文献詳細
生涯研修セミナー 絨毛性疾患
文献概要
有効な化学療法のなかった時代の絨毛癌の治療法は,手術療法,放射線療法であった。しかし絨毛癌は高率に血行性転移をきたす疾患であり,画像診断上転移巣が確認されない症例でもミクロのレベルでは転移,ことに肺転移が存在すると考えるのが妥当である。このため手術療法,放射線療法などの局所的治療には一種の限界があり,この時代の寛解率は20〜30%にすぎなかった1)。
その後MrX (methotrexate),Act-D (actinomycin-D)などの有効な抗癌剤の導入,奇胎登録管理制度の充実による絨毛癌の早期発見・早期治療,hCG (human chorionic gonadotropin)測定法の進歩などにより絨毛性疾患の寛解率は年々向上し,70〜80%の完全寛解も報告されている。しかし再発症例,薬剤抵抗性症例の予後は十分ではなく,これら難治性絨毛癌に対する治療法の確立が望まれている。
その後MrX (methotrexate),Act-D (actinomycin-D)などの有効な抗癌剤の導入,奇胎登録管理制度の充実による絨毛癌の早期発見・早期治療,hCG (human chorionic gonadotropin)測定法の進歩などにより絨毛性疾患の寛解率は年々向上し,70〜80%の完全寛解も報告されている。しかし再発症例,薬剤抵抗性症例の予後は十分ではなく,これら難治性絨毛癌に対する治療法の確立が望まれている。
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