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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科42巻3号

1988年03月発行

文献概要

特集 ホルモン療法の進歩—ホルモンレセプターと関連して

Pure FSH (Metrodin)の排卵誘発効果

著者: 水沼英樹1 田口宏中1 安藤一道1 本庄滋一郎1 高木剛1 伊吹令人1 五十嵐正雄1

所属機関: 1群馬大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.235 - P.239

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 閉経後婦人尿より抽出したHMG製剤を不妊婦人に投与し,はじめて排卵誘発に成功して以来1),すでに20年以上の歳月が過ぎた。この間,HMG製剤は幅広く臨床応用され,とくに最近では,体外受精の進歩とともに正常排卵周期を有する婦人への投与も頻繁になされるようになっている。しかしながら既存のHMG製剤はFSHばかりでなく,かなりの量のLH成分も混在しているため,PCOなど内因性のLH分泌の高い症例では,このLH作用による卵巣の過剰刺激などの副作用が少なからず臨床上問題となり,その使用方法にはかなりの制約をうけている2)。最近,欧米においては,LH活性をほとんど含まぬFSH製剤(pure FSH,Metro—din,Serono社)が開発され臨床応用されるようになった3,4,5,6)。本論文では,このFSH製剤投与後の内分泌的変化および排卵誘発における最近の知見を述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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