文献詳細
文献概要
生涯研修セミナー 更年期障害
病態生理
著者: 柳沼忞1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院産婦人科
ページ範囲:P.257 - P.262
文献購入ページに移動 更年期障害の発生の背景に横たわる機構はいまだ十分に解明されていない。従って,この適切な治療法も確立されていない。卵巣機能が存在したが故に月経困難症や子宮内膜症に悩まされた女性が,その卵巣機能が低下し始めて,それらからやっと解放されたと思った時に,今度はこの更年期障害に悩まされるとすれば,その女性ははなはだ不幸であるといわざるをえない。しかし,その症状の訴えだけを中心に考えると,同じひとが月経困難症と更年期障害を経験すると思われる。それは,共に主観的症状を主とする疾患であり,しかも共に治療にあたってplacebo効果が高いからである。この辺にも更年期障害の解明の困難なところがある。
しかしながら,現在の知識段階において,この更年期障害の病態生理を理解しておくことは,さらにその解明を進める上でも,また適切な治療法を選択する上でも重要である。
しかしながら,現在の知識段階において,この更年期障害の病態生理を理解しておくことは,さらにその解明を進める上でも,また適切な治療法を選択する上でも重要である。
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