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特集 胎内治療
文献概要
胎児水頭症と胎児水腎症は,系統的に胎内治療としておこなわれており,その予後・得失がはっきりしてきた疾患である。この2つの疾患に共通する特徴は,子宮内で進行性の病変であり,発見される妊娠週数では胎児の体外生存がおぼつかず,しかも体外生存可能な週数まで待つと大脳または腎臓が破壊される疾患であることである。
これらの疾患は,これまで出生前診断をしても,診断時期が早期であり胎児が体外生存不可能な週数であると,ただ手をこまねいて病状の進むのを見ているしかなかった。それに比べると,現在子宮内胎児治療がおこなわれるようになったことは,画期的なことである。しかし,胎内での治療には制限があり,すべての患児を救うことはできない。また生後の後遺症も心配なところである。そこで今回は,疾患の病態と胎児治療の現状・問題点を考えてみたい。
これらの疾患は,これまで出生前診断をしても,診断時期が早期であり胎児が体外生存不可能な週数であると,ただ手をこまねいて病状の進むのを見ているしかなかった。それに比べると,現在子宮内胎児治療がおこなわれるようになったことは,画期的なことである。しかし,胎内での治療には制限があり,すべての患児を救うことはできない。また生後の後遺症も心配なところである。そこで今回は,疾患の病態と胎児治療の現状・問題点を考えてみたい。
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