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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科42巻6号

1988年06月発行

生涯研修セミナー 不妊症

不妊とSTD

著者: 淵勲1

所属機関: 1近畿大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.568 - P.570

文献概要

 卵管不妊の要因となるPID (pelvic inflammatory disease)はNeisseria gonorrhoeae (N-gonorrhoeae)によるものが多いということは以前より知られた事実である。近年はChlamydia trachomatis(C-trachomatis)が流行し,王座を奪う趨勢にある1)(表1)。Wasserheit2),Paavonen3)らはSalpingitis.PIDを詳細に調べ,卵管不妊との関係を述べており,またHawes4),Kosseim5),らはC-tra—chomatisの血清学的検索を行い,PID—卵管不妊にC-trachomatisが強く関与していることを報告している(表2)。
 STD病原微生物が生殖系に上行感染し,Salpingitis,PIDへと波及する。卵管の狭窄や運動不良によって卵の輸送を妨げ,受精障害を起こし,また卵管周囲炎により卵管采の閉塞を来す。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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