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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科42巻7号

1988年07月発行

文献概要

総説

子宮内膜症と腹腔マクロファージ

著者: 藤崎俊一1 宮村伸一1 松浦講平1 岡村均1

所属機関: 1熊本大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.601 - P.609

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 性管を上行性に侵入する微生物や精子,また逆流月経や排卵によって散布される赤血球や変性細胞のほかに,異所性の子宮内膜組織の存在が刺激となって恒常的な活性亢進状態を示す腹腔マクロファージ(Mφ)と,骨盤腔に好発する子宮内膜症の原因や随伴する病態との因果関係についての知見が急速に集積されつつある。これらの知見は,活性が異常に亢進したMφの作用によって成立する不妊症の存在を示唆し,その機序として,胎芽発生の初期過程に精子,卵子ないし受精卵,および内性器に発現する現象が,活性化マクロファージの直接的なあるいは液性因子を介する間接的な作用によって障害され,着床前に妊孕性が失われることが示されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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