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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科42巻8号

1988年08月発行

特集 産科DIC

Overview

産科DICをめぐって

著者: 真木正博1

所属機関: 1秋田大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.703 - P.709

文献概要

 ある種の産科疾患,例えば,常位胎盤早期剥離(以下,早剥と略す),羊水塞栓,重症妊娠中声症,とくに子癇の場合,死児稽留症候群,HELLP症候群(he-molysis,elevated liver enzymes and low platelet syn-drome),妊娠性急性脂肪肝,重症感染症,アシドーシスを伴うような重症ショックなどにおいて,血液凝固系や血小板系が活性化され,多数の播種性の微小血栓を形成することがある。その結果,諸臓器には循環障害による機能障害(腎不全,呼吸障害,肝障害,シーハン症候群など)や消費性凝固障害による出血傾向などがみられるようになる。このような状態を血管内凝固症候群(DIC)という(図1)。
 DICは妊産婦死亡とも密接に関係している。したがって,産科医にとって,DICに関する知識は不可欠のものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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