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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科42巻9号

1988年09月発行

特集 手術療法の進歩

子宮頸癌

著者: 園田隆彦1

所属機関: 1国立がんセンター病院

ページ範囲:P.807 - P.809

文献概要

Ⅰ.根治性向上目的の手術の進歩
1.進行癌における手技的根治性の向上
 癌手術の根治性は,癌巣を遺残させないため,切除の境界が正常組織で囲まれていることである。したがって,癌占居部位の正確な診断,換言すれば,進行期〜TNM分類の正診が可能であることを前提とする。CT—scan〜超音波断層法,すなわち画像診断が近年加わったことは,この意味からすれば,大きな進歩である。進行癌がまだ充分に切除可能な正常組織で囲まれていれば,当然そこへの到達法と切除後の欠損修復法が工夫される。
 骨盤除臓術では子宮頸部が膀胱に近接しているため前方除臓術が多いが,膀胱合併切除は比較的容易な手技であり,むしろ,併施する尿路変向法が従来問題であった。one stomaですむ回腸導管造設が各施設でかなり安全に成功していることは進歩であると考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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