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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科42巻9号

1988年09月発行

特集 手術療法の進歩

最近の外陰癌の手術療法

著者: 梅咲直彦1 須川佶1

所属機関: 1大阪市立大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.819 - P.823

文献概要

 外陰癌に対する治療法は手術療法,化学療法,放射線療法および,これらの併用療法である。しかし予後を考慮すると手術療法が最も優れている。そして従来術式として表皮内癌にはsimple vulvectomyが,浸潤癌に対してはradical vulvectomy with inguinal lymphadenec-tomyが選択されていた。しかし近年,表皮内癌の病態が明らかになるにつれその術式としてのsimple vulvec-tomyに対し批判的な意見が出され,また性成熟期の婦人においては外陰癌の手術が表1に示すように性感を著しく損なうこと1),また美容上も大きな問題があり手術術式の縮小化が考慮されるようになってきた。一方,根治性を高めるため手術術式の拡大もはかられ,それに伴う副作用を減少させる目的で皮膚移植を併用したり,また筋皮膚弁を用いる方法も試みられている。
 本論文では外陰癌の手術術式に対するこれらの試みにつき,我々の経験に文献上での考察をくわえて記述し参考に供したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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