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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻1号

1989年01月発行

文献概要

グラフ 生殖生理と走査電顕

Ⅰ.卵子の発育過程

著者: 久保春海1 臼井彰1 片山進1

所属機関: 1東邦大学医学部第一産婦人科学教室

ページ範囲:P.4 - P.5

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 卵子は個体の発生3週末に卵黄嚢壁に出現する原始生殖細胞より発生する。原始生殖細胞は女性の生殖腺に到達すると,卵祖細胞(oogonia)に分化,間接分裂を繰り返し,卵母細胞(primary oocyte)となる。卵母細胞になると,ただちにこれらの細胞は第1減数分裂の前期にいたる。出産時に減数分裂は網状期(dictyotene stage),すなわち休止期となり思春期になるまで,この状態(第1休止期)にとどまる。出産時の卵母細胞の総数は約70万〜200万と推定されるが,思春期のはじめには卵子の大多数が退化し,ほぼ4万の卵子が存在しているに過ぎない。ここで卵子はゴナドトロピン作用を受け,第1減数分裂を終了する。すなわち,卵核胞(GV)の崩壊と第1極体(IPB)の放出である。しかし,実際の臨床上で卵実質の観察は困難なため,卵子‐粒膜‐卵丘細胞層(OCCC)の外形で発育段階(成熟度)が判定される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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