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治療しない場合の高プロラクチン血症のゆくえ
著者: 広井正彦1
所属機関: 1山形大学医学部産婦人科
ページ範囲:P.930 - P.930
文献購入ページに移動 高プロラクチン血症(hyperpro—lactinemia)の場合には,無月経,乳漏症,不妊症などの原因となることが知られており,続発性無月経の1/3にhyperprolactinemiaがみられるという者までいるくらいである1)。近年,脳神経外科の発達により,下垂体腫瘍の摘出術や,dopa—mine agonistの開発による薬物療法によりその治療効果も明らかにされて来ている。しかし,このようなhyperprolactinemiaを放置していた時に如何なる変化を示すかを観察することは,これらの治療法の今後のあり方を知る上で興味ある点である。
Schlechteら2)は少なくとも2回以上血清prolactinを測定し,25μg/l以上を示し,腎・甲状腺・肝機能などにも異常なく,今までprelactinを上昇させるような薬物を内服したことのない16歳から38歳までの婦人30人について,何らの治療もせずに前方視的に検査して経過を観察した。
Schlechteら2)は少なくとも2回以上血清prolactinを測定し,25μg/l以上を示し,腎・甲状腺・肝機能などにも異常なく,今までprelactinを上昇させるような薬物を内服したことのない16歳から38歳までの婦人30人について,何らの治療もせずに前方視的に検査して経過を観察した。
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