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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻12号

1989年12月発行

雑誌目次

特集 治療最新のトピックス 内分泌・生殖

子宮内膜症の薬物療法

著者: 植村次雄

ページ範囲:P.1130 - P.1131

Ⅰ.概念
 子宮内膜症組織はエストラダイオールやプロゲステロンの受容体を有しているので,これらのホルモン産生を一時的に抑制して治療するのが薬物療法である。代表的な薬剤はダナゾール(ボンゾール)であり,本剤は下垂体を介して卵巣機能を抑制すると共に子宮内膜のプロゲステロンやアンドロゲンレセプターにも直接作用し,その結果,無月経,子宮内膜の萎縮を起こし,内膜症病変を改善するが,男性ホルモン作用を伴う。新しく開発されたゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)の合成作動薬,ブセレリン(スプレキュア)は下垂体GnRHレセプターを介して,レセプターの減少,ゴナドトロピン分泌能の減少をもたらし,低ゴナドトロピン,低エストロゲン状態をつくり,内膜症病巣に作用するが,男性ホルモン作用を伴わないのが特徴である。

Pure FSH製剤による治療

著者: 水沼英樹

ページ範囲:P.1132 - P.1134

Ⅰ.概念
 1960年,Lunenfeldらが初めて,開経婦人尿よりゴナドトロピンを抽出,精製し無月経婦人に投与し卵胞刺激効果を認めて以来,hMG製剤が広く臨床応用されるようになった。しかしながら,hMG製剤はその優れた卵胞成熟効果にもかかわらず,その投与に当たっては細心の注意を払わねばならない薬剤である。その第1の理由は多胎妊娠や卵巣過剰刺激(OHSS)などの副作用の発生が他のどの排卵誘発法と比べても高いこと,第2は,特にPCO (多嚢胞性卵巣)ではOHSSが重症化しやすく,また薬剤投与中に卵胞の早発黄体化や閉鎖化が起こり易く使い方が難しいこと,第3は,副作用防止のためには卵胞発育のモニタリングは必須であり,最近では尿中や血中のエストロゲンの測定,超音波診断法などが応用されるようになってきたが,それでも副作用の発現を抑えることはできず副作用防止上の確実なモニター法がないことである。このうちはじめの理由については従来のhMG製剤特性,すなわち従来のhMGにはFSHばかりでなく相当量のLHも含まれていることが主要な原因と考えられる(Schoemaker,1972)。
 正常な卵胞成熟には充分なFSHと少量のLHが必要とされる。特に卵胞発育の初期段階においてはFSHが絶対的に必要であり,これにエストロゲンの作用が加わるとFSHは顆粒膜細胞のFSH自身の受容体の産生やLHの受容体の形成を促進するようになる(Goldenberg 1972,Nimrod 1976,Richards 1976)。これに対し,LHは主に卵胞の葵膜細胞に作用しアンドロゲンの産生を刺激する。アンドロゲンはエストロゲンの前駆体であるばかりでなくアンドロゲン自体にも卵胞を閉鎖させる作用があるので(McNatty 1979),PCOのように内因性のLH分泌の高い病態では血中アンドロゲン値が高くなり,その結果閉鎖卵胞の発生やFSHに対する感受性の亢進が起こりやすくなっている。したがってPCOではできるだけLH活性の少ないhMG製剤の投与が望まれるわけで,これまでにも低LH含量のhMG製剤が開発され臨床的に応用されたが,その結果はFSHと同量かもしくは相当量のLHを含んでいる従来のhMG製剤にくらべ多胎やOHSSの発生が少なくなることが明らかにされている(Raj 1977,Kamrava 1982,Seibel 1984)。

PCO症候群の排卵誘発法

著者: 青野敏博

ページ範囲:P.1136 - P.1137

Ⅰ.概念
 多嚢胞卵巣症候群(PCOS)は排卵障害に基づく月経異常や不妊を主訴とする例が大多数を占めるので,排卵誘発の対象となる。この場合クロミフェソがファーストチョイスで,60〜70%の例に排卵が期待できるが,黄体機能不全などのため妊娠に結びつきにくく,妊娠しても流産しやすい。
 クロミフェンが無効の場合と,排卵しても妊娠に至らない症例に対しては,古くからhMG-hCG療法が行われ良好な排卵成績が得られた。しかしPCOS症例では内因性LHの分泌が過剰なことと関連して,多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発生率が高いのが難点であった。

体外受精—妊娠率向上の工夫

著者: 斉藤英和

ページ範囲:P.1138 - P.1139

Ⅰ.概念
 体内において受精の機会が得られない夫婦に対して,卵を体外に取り出し精子を媒精し受精後体内の生殖器官にもどす治療法である。

機能性不妊の治療

著者: 鈴木秋悦 ,   大村伸一郎 ,   古屋悟

ページ範囲:P.1140 - P.1142

 原因不明の不妊症とは,従来わが国では機能性不妊症と呼ばれてきているが,欧米では"unexplained infer—tility"または"idiopathic infertility"といわれ,夫婦共に不妊症の原因が全く認められないにもかかわらず不妊を訴える場合に用いられてきた。しかし最近米国では,"idiopathic infertility"というよりはむしろ"normal infertile couple"と呼ぶべきでないかといわれている。

原因不明習慣性流産の免疫療法

著者: 竹内正七

ページ範囲:P.1143 - P.1145

 Faulkら,Beerらが,原因不明習慣性流産(unexpla—ined habitual abortion,以下UHA)に対し,それぞれ独立に,1981年第3者のプールしたリンパ球,夫リンパ球を用いて免疫療法を行い,生児をうることに成功したと報告して以来,本邦においては余り厳しい批判もなく,多くの施設でいろいろな免疫療法が行われてきている。しかし国際学会ではかなり厳しい批判がなされており,免疫療法には未だ多くの問題点が残されていることから,一般的な臨床応用に踏みきるにはいまだ時期尚早であり,現段階では専門的に研究している施設に症例を紹介するのが良いとしているのが現状である。まず第1に,UHAのすべてが適応になるのか?UHAのうちの特定のものだけが適応となるのか?そうだとすれば,それを選びだす基準は何か?第2に,本当に免疫療法は有効なのか?無治療でも,次回妊娠で高い成功率の報告もあり,well control randomized studyによって効果を判定すべきであろう。第3に,有効であるなら,そのメカニズムは何か?第4に母・児に対して,重大な副作用はないのか?などの問題点が指摘されている。
 そこで本稿において,われわれの研究成績から1-3),これらの諸問題に対してどのように考えたら良いか,ないしは考えられるか,整理を試みたい。

乏精子症の対策

著者: 繁田実

ページ範囲:P.1146 - P.1147

Ⅰ.受精能の判定
 不妊症の中で男性側にその原因がある男性不妊症において,いわゆる精液検査で,精子数または精子濃度が正常基準値に満たないものを乏精子症と呼ぶが,未だこの正常基準値については統一されていない。守殿1)らは次のような値を正常男性の95%特異性における閾値として発表している。即ち精子濃度24.9×106/ml,精子運動率33.9%(BPPシステムによる測定値である。従来より行われている直接検鏡法では主観が入るため運動率は高く測定される。)精子奇形率53.3%,精液量1.1ml,総精子数61.5×106,総運動精子数25.8×106,精子運動速度21.5μm/sec,透明帯除去ハムスター卵への精子侵入率(ハムスターテスト)22%である。これらの各種パラメーターのうち,不妊診断率が高いものはハムスターテストにおける精子侵入率と精子運動率であり,総運動精子数及び精子運動速度がこれにつづいている。乏精子症診断の根拠となる精子濃度や総精子数と不妊症との相関性は意外と低く,診断率は20〜30傷にすぎない。即ち,乏精子症と言われているものの中には,運動速度の速い精子が多く,運動率の高いいわゆる妊孕性の高い症例と,速度が遅いかまたは運動率の低い妊孕性の低い症例が含まれているので,まずこれらのパラメーターを測定し,かつハムスターテストを施行して精子侵入率を測定し,正確な精子の受精能を診断しなければならない。このことは乏精子症に限ったものではなく,精子数や精子濃度の正常な場合でも同様である。即ち,精子濃度等が正常閾値以上でも運動率や運動速度の遅いもの,さらに,これらも異常なく一見正常に見える原因不明のものについても精子受精能測定は重要である。

子宮外妊娠に対する保存療法

著者: 田中俊誠 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.1148 - P.1151

 子宮外妊娠に対する保存療法としては,保存的外科手術,メソトレキセート(methotrcxate,MTX)による非観血的保存療法,両者によるコンビネーション療法,および待機療法などが知られている1)。本項ではMTXによる保存療法に限って解説したい。
 従来,各種の子宮外妊娠に対して罹患部(病巣)の摘除,例えば,卵管妊娠に対しては卵管切除,卵巣妊娠に対しては卵巣摘除,間質部妊娠ならびに頸管妊娠に対しては病巣摘除もしくは子宮全摘が行われてきた。その結果として挙児希望の婦人であっても症例によっては永久不妊を余儀なくされることがあった。われわれが間質部妊娠に対するMTX療法の成功例を発表2)して以来,MTX療法は子宮外妊娠に対する有効な治療法として汎用されるに至った。

経皮エストロゲン療法—エストラジオールTTS (Transdermal Therapeutic System)

著者: 玉田太朗

ページ範囲:P.1152 - P.1154

Ⅰ概念
 1.経皮エストロゲン療法開発の目的
 高齢女性の増加にともない,更年期ならびにそれ以後のエストロゲン欠乏による症状(hot flushes,精神・神経症状および骨粗鬆症や性器の老人性変化など)は,女性のquality of lifeにとって,以前にもまして重要な意義を持つようになってきている。エストロゲン補充療法がこれらの症状を予防・軽減し,プロゲストーゲンとの併用などにより発ガンの危険性を高めないことも確実になってきたので,欧米ではこの補充療法が広く行われるようになってきている。
 従来,エストロゲンは経口的に摂取されてきたが,HDL,ATⅢやレニン基質などの産生増加,胆汁成分の変化など肝胆機能に影響を及ぼし,高血圧,血栓症,胆石など多くの副作用を生じていた(図1)。

周産期

糖尿病合併妊娠のインスリン療法

著者: 哲翁正博 ,   浜田悌二

ページ範囲:P.1156 - P.1158

Ⅰ.概念
 内因性インスリンの分泌動態は24時間を通じて平均的に分泌される基礎分泌と,食後の血糖上昇に応じて分泌される追加分泌よりなっている。強化インスリン療法(intensified conventional insulin therapy ICIT)は,健常者の生理的インスリンパターンを模倣してインスリンを補充し,相当する効果を期待するもので,基礎分泌の補充を速効型インスリンの持続注入か持続型インスリン注射で,追加分泌の補充は速効型インスリン製剤を用い,投与法の違いによって頻回注射(multiple injection of insulin,MII)と持続皮下インスリン注入療法(con—tinuous subcutaneous insulin infusion,CSII)に分けられる。糖尿病合併妊娠では,妊娠中の血糖レベルを正常妊婦のレベルに下げ出来るだけ維持することが母児予後を改善するうえに重要であることは周知の事実で,IDDM妊婦のみならずNIDDM妊婦,さらにはGDM妊婦も強化インスリン療法の適応となる場合がある。実施に当たり,注射手技,自己血糖測定法(SMBG),低血糖への対処,食事,運動のとり方など患者教育訓練,在宅患者と医療施設との緊密な連携が肝要である。低血糖のリスクを抑え,血糖値の可及的正常化には代謝調節の適切な評価が求められ,血糖の自己測定値,HbAl,HbAlcフルクトサミン値を参考とするが,コントロールの目標は妊婦の場合,空腹時血糖値100mg/dl以下,食後値130mg/dl以下,HbAl値9%以下,HaAlc値6%以下におく。

甲状腺疾患合併妊娠の薬物療法

著者: 森川肇

ページ範囲:P.1160 - P.1161

 甲状腺機能異常合併症妊・産・褥婦を管理するには,甲状腺機能異常患者の妊娠,分娩あるいは産褥時の甲状腺機能の変化や使用する薬剤の特徴とその母児への影響を熟知しておかねばならない。

ITP合併妊娠の薬物療法

著者: 坂田寿衛 ,   正岡直樹 ,   高木繁夫 ,   佐藤和雄

ページ範囲:P.1162 - P.1164

Ⅰ.概念
 ITP (ldiopathic thrombocytopenic purpura)は血小板減少を惹起する原疾患(再生不良性貧血,白血病,放射線障害,薬物,化学物質など)を認めることなく,成因不明の血小板滅少をきたす疾患とされてきたが,その後,患者血中に血小板に結合している抗体PAIgG,また血清中に血小板と反応するfreeの抗体PBIgGが証明されて以来,自己免疫機能による脾・網内系での血小板の捕捉,処理の増大が本症の病態として注目されている。
 ITPの診断は表1に示したが,紫斑(点状,斑状皮下出血),粘膜出血(鼻,歯銀出血,血尿,過多月経)などの出血傾向を主訴とし,検査上,出血時間延長,毛細血管脆弱性亢進,血餅退縮不良が認められる。失血のある場合を除き貧血はなく,また脾腫は通常触知されない。骨髄は低形成を示さず,骨髄巨核球は正常ないし増加している。

腎疾患合併妊娠の薬物療法

著者: 佐中孜

ページ範囲:P.1165 - P.1167

Ⅰ.概念
 妊婦に合併する腎疾患には,主として妊娠中毒性腎症,腎炎,ネフローゼ症候群,尿路感染症などがある。これらは妊娠中毒症のように妊娠そのものに続発するものもあるが,多くは基礎疾患としての腎症が妊娠を契機に潜在的なものから顕在化したり,悪化したものといえる。また最近では,透析患者や腎移植患者が妊婦となることも少なくなく,これらの患者では,1)腎での排泄障害,2)肝,腎における代謝異常,3)血液脳関門での通過異常,4)標的臓器,組織での感受性の亢進あるいは低下,5)遊離型薬剤の増加などのために本来の薬理作用以外の中毒作用が現われやすい。
 したがって,実際の薬剤使用にあたっては,薬剤の胎児への影響,腎機能障害時における薬剤の体内動態,薬力学などを知ったうえで薬剤を選択するとともに,投与用量,間隔などを変更,決定しなくてはいけない。

血液型不適合妊娠の抗体除去療法

著者: 松浦俊平

ページ範囲:P.1168 - P.1169

Ⅰ.概念
 近年,重症の血液型不適合妊娠に対して抗体除去法(antibody elimination)が試みられている。これは病因となる抗体に対応する抗原陽性赤血球を吸着剤として,血漿分離装置で分離された母体血漿中の赤血球抗体を免疫吸着により除去し,処理の終わった自己血漿を再度母体循環に返還するという方法である。また,このように処理した血漿を冷凍保存しておき,次回の血漿交換時の置換液として用いる処理後凍結自己血漿(processed  autologous fresh frozen plasma)による方法も行われている。

非免疫性胎児水腫の治療

著者: 下川浩

ページ範囲:P.1170 - P.1171

Ⅰ.概念
 非免疫性胎児水腫(Nonimmunologic hydrops fetalis:NIHF)は,胎児に浮腫及び腔水症を呈する症候群である胎児水腫のうち,母児間血液型不適合妊娠によるものを除いた胎児水腫の総称である。NIHFの原因,基礎疾患は多岐に互るため,治療にあたってはその原因及び基礎疾患の正確な診断を基礎に治療法の選択を行う必要がある。
 また,NIHFは出生前診断が可能な胎児病であり,胎児期から新生児期へと連続した管理・治療が求められる疾患である。胎児期の治療の目的は胎児水腫を引き起こした病態の進行を抑制し,胎児が胎外生活に円滑に移行しうる状態まで成熟する時間と内部環境を確保することである。このような胎児治療は出生後の新生児治療に連続するものである。

IUGRの酸素療法

著者: 佐藤郁夫

ページ範囲:P.1172 - P.1174

Ⅰ.概念
 IUGR (子宮内胎児発育遅延)児が種々の原因から低酸素症を呈し,胎児仮死が発症した場合,母体に酸素を投与することによって,母体の酸素濃度を上昇させ,胎児の低酸素症の改善をはかることを指す。

羊水補充療法

著者: 荻田幸雄 ,   今中基晴

ページ範囲:P.1176 - P.1177

Ⅰ.概念
 胎児の発育には適当な大きさの羊膜腔間隙を必要とする。羊水過少症では,運動障害による四肢異常,呼吸様運動制限による肺低形成,圧迫による変形,癒着,臍帯圧迫による胎児仮死などを合併する可能性がある。
 羊水補充療法は羊膜腔に溶液を注入して必要なスペースを確保し,上記合併症の予防ならびに治療を計らんとするものである。

産科DICの救急処置

著者: 太田孝夫

ページ範囲:P.1178 - P.1179

Ⅰ.概念
 産科DICの治療用として最も新しく導入された薬剤の1つにアンチトロンビンⅢ(ATⅢ)製剤がある。
 ATⅢは肝臓で産生される分子量約59,000の糖蛋白質で,α2グロブリンに属し,血中に約30mg/dl存在する血液凝固阻止物質である。ところが,血管内で何らかの原因により血液凝固性が亢進すると,ATⅢは急激に消費され,その血中濃度は低下し,DICは進行する。

腫瘍

悪性卵巣腫瘍の手術療法

著者: 寺島芳輝 ,   佐々木寛

ページ範囲:P.1180 - P.1181

Ⅰ.概念
 悪性卵巣腫瘍の治療は現在,手術療法と化学療法が主流となっている。しかし化学療法の効果は中等度であり,悪性リンパ腫,絨毛性疾患,睾丸腫瘍ほどは効果的でないが,胃癌・大腸癌ほど無効でない。このため初回手術療法における手術完遂度が重要な予後因子となっている。特に進行卵巣癌では残存腫瘍径,腫瘍量によって予後が左右され,残存腫瘍径2cmを境にして予後に有意の差があるといわれている。このため現在,悪性卵巣腫瘍の手術療法は拡大手術の傾向にあり,徹底したcyto—reduction surgeryが主流となりつつある。また後腹膜リンパ節郭清術の必要性が検討されつつあり,ここ数年のうちにその意義が判明することであろう。

外陰癌根治術後の形成術

著者: 光田信明 ,   谷澤修

ページ範囲:P.1182 - P.1183

Ⅰ.概念
 外陰癌根治手術は広汎性外陰切除術,リンパ節郭清術,骨盤内臓器摘出術(前方,後方,全)の組み合わせをもって施行される。手術療法の効果は大きいものがあるが,術後合併症も他の婦人科手術に比べて格段に大きい。その最も大きなものは,広範囲な皮膚欠損のために起こる感染,創部壊死(58〜100%)である。この合併症を防止するために種々の死腔への補填,外陰形成術が考案されている。

卵巣癌に対するシスプラチンとその誘導体療法

著者: 薬師寺道明

ページ範囲:P.1184 - P.1186

Ⅰ.概念
 近年の卵巣癌治療において最も進歩したのは化学療法で,とくに白金錯塩であるシスプラチンの登場は,従来の卵巣癌治療体系に大きな改革をもたらしたといえる。すなわち,過去には脇役的存在であった化学療法は,現在では主役を演じる時代へと変わりつつある。

子宮頸癌に対する動注化学療法—とくに放射線治療との併用における検討

著者: 大川智彦 ,   磯部まどか ,   塩浦宏樹 ,   唐沢久美子 ,   兼安祐子 ,   田中真喜子 ,   喜多みどり

ページ範囲:P.1187 - P.1189

 子宮頸癌に対する標準的治療は手術と放射線である。これらは対象が同じであれば同じ治療成績を示す。しかし,手術も放射線も長い歴史の後,定型化されているが,自ずから限界がある。近年,化学療法は新薬の開発や薬理動態の研究をはじめ,臨床においては多剤併用の研究がさかんに行われるようになり,その効果が大いに期待されるようになった。またさらに有効性・有用性を高める研究としてそれぞれの薬剤のもつ特長を生かした剤型の改善や投与方法の研究と投与器材の改良が行われている。
 動注化学療法はこのような研究のなかで,より局所効果を高め,副作用は出来るだけ少なくしようとする目的から手術や放射線との併用も行われている1〜7)。本稿では我々の行っている動注化学療法について放射線腫瘍学的立場より報告する。

抗癌剤の副作用防止

著者: 植田国昭

ページ範囲:P.1190 - P.1191

 抗癌剤の副作用は多岐にわたるが,その中の主なものとしては,1)骨髄抑制,2)腎毒性,3)心毒性,4)消化管障害,5)神経障害,6)肺毒性,7)皮膚粘膜障害,8)脱毛などがある。これらを全て論ずることは紙面の都合で不可能であるので,これらのうち対応策について近年注目されているものをあげてみる。

ハイリスク絨毛性疾患のエトポシド療法

著者: 高見沢裕吉 ,   松井英雄

ページ範囲:P.1192 - P.1193

Ⅰ.概念
 絨毛癌の予後は化学療法の発展,hCG (human cho—rionic gonadotropin)の測定法の進歩により飛躍的に向上したが,絨毛癌の約1/4はいまだ再発,薬剤抵抗性などにより死亡に至っている。このため,これら難治性絨毛癌に対する治療法の確立が臨床上強く望まれている。

体癌の高用量ホルモン療法

著者: 野沢志朗 ,   宇田川康博

ページ範囲:P.1194 - P.1195

Ⅰ.概念
 体癌の治療法は手術療法が原則的に行われているが,進行癌,再発癌などの根治手術不能例には放射線療法,化学療法と共に黄体ホルモン療法が行われ,その効果が認められている。黄体ホルモン療法はゲスターゲンの抗エストロゲン作用を期待して,Kistner (1959)1),Kelleyら(1961)2)が子宮内膜増殖症及び体癌の治療に導入し,その有効性を報告して以来,欧米を中心に多くの検討がなされ,体癌の約30〜50%に客観的有効性が認められている。わが国では1982年から婦人科悪性腫瘍化学療法研究会が中心となって,強力なゲスターゲン活性を示すMedroxyprogesterone acetate (MPA)の高用量経口投与の臨床効果を全国規模で検討した結果,23.6%の奏効率が得られ3),その有用性が期待されてきた。

卵巣癌の維持化学療法

著者: 金沢浩二

ページ範囲:P.1196 - P.1197

Ⅰ.概念
 卵巣癌の治療において,近時,抗癌化学療法はきわめて重大な役割を担うようになった。手術療法,照射療法との併用による寛解導入化学療法induction chemothe—rapyの重要性は,既に周知のごとくである。一方,このような効果的治療によって寛解に至る症例が増加するにつれて,いわゆる維持化学療法maintenance chemo—therapyの必要性が論じられつつある。維持化学療法とは,元来,臨床的にcancer freeとなり,寛解と判断された症例にたいし,その寛解状態を維持し,再発を予防することを目的に施行されるものである。

癌のマルチサイトカイン療法

著者: 竹内正七

ページ範囲:P.1198 - P.1199

 サイトカインCytokinesとは,細胞が産生するタンパク質で,細胞調節活性をもつ一連の物質をいう。従来,リンホカイン,モノカイン,インタロイキン,インターフェロンなど種々の名で呼ばれてきたものである。生体の全体にわたる種々の細胞から産生され,多くの生理的反応や疾患の病態生理に関与している。したがって,いろいろの疾患の治療への応用が期待され,ことに,癌の治療への期待は極めて大なるものがある。
 近時,癌のBRM療法の一つのあり方として,マルチサイトカイン療法が注目されている。これは,種々のサイトカインが遺伝子組み換え法の応用によって量産されるようになったことと,細胞性免疫学の進歩により,癌にたいする細胞性effector機構の解明が進み,細胞間の対話に関与する各種サイトカインがかなり明確にされてきたことによる。

局所温熱療法

著者: 河野一郎

ページ範囲:P.1200 - P.1201

Ⅰ.概念
 温熱療法(ハイパーサーミア,Hyperthermia)は42〜44℃の加温を行うことによって,腫瘍組織の選択的な治癒を期待するもので,加温範囲から全身温熱療法と局所温熱療法とに分けられる。現時点では全身加温は体外循環装置を使用して温血を灌流する方法がよく行われ,局所加温は各種の電磁波を用いる間接加温が中心になっている。われわれは腫瘍を含む骨盤部全域を加温する場合を特に領域加温として区別しているが,広義には局所加温に含まれる。

感染

ATL母児感染防止法の進歩

著者: 一條元彦

ページ範囲:P.1202 - P.1203

Ⅰ.概念
 HTLV‐Ⅰキャリア妊婦より出生した児に母乳哺育を行うと,母乳中のHTLVⅠプロウイルスDNAを含むリンパ球が児に移行するため,児の30〜70%はキャリア化する(表1)。そこで,HTLV‐Ⅰの経母乳感染を防止する方法として,(a)人工乳哺育もしくは,(b)−20℃ 12時間の凍結解凍処理母乳を以て哺育することが行われるが,何れの方法でも全く感染が防御される成績を得ている。

AIDS対策の現状と将来

著者: 相良祐輔 ,   久保隆彦

ページ範囲:P.1204 - P.1208

1.AIDSの現状
 AIDSは1981年の最初の患者の報告以来,アメリカ・アフリカ・ヨーロッパを中心に激増の一途をたどり,WHOの発表では1989年5月31日現在で149カ国157,191人となった。しかし,報告が正確に実施されていない地域も多く,すでにAIDS患者数は25万人を越え,今後5年間に新たに100万人以上の発症が予測されている。また,発症の認められていないHIV感染者数も500〜1,000万人と推測され,確実にHIVウイルスは全世界に蔓延していると言える。
 我国も,先進国の中では少ないとはいえ例外ではない。表1に1989年6月30日現在のリスク因子別のAIDS患者数とHIV感染者数を示した。本年2月17日から施行されたエイズ予防法により,凝固因子製剤が原因と推定される患者・感染者の報告義務は不要となったので,現実の患者・感染者数は報告された数字に凝固因子製剤が原因となる人数(α)を加えなければならない。

性器ヘルペスのアシクロビルによる治療

著者: 川名尚

ページ範囲:P.1210 - P.1211

 従来より,ウイルス感染症に有効な薬はないというのが常識であった。ところが,アシクロビルの登場により,これらの状況は一転し,抗ウイルス療法に新しい展開が生まれた。本剤を開発したElionは,1988年にノーベル賞を,この功績により受賞したのは記憶に新しい1)
 アシクロビルは,後述するように,単純ヘルペスウイルスの特効薬であり,性器ヘルペスの治療において現時点では,第一選択で用いるべき薬剤と考えている。

クラミジア感染症の治療

著者: 菅生元康

ページ範囲:P.1212 - P.1213

Ⅰ.概念
 クラミジア感染症はテトラサイクリン,マクロライドなど,有効とされている抗生剤の経口投与により比較的容易に治癒しうる。最近ではニューキノロン系抗菌剤の有用性も認められつつある。産婦人科領域におけるクラミジア感染症の現状における問題点は,多くの感染患者がいろいろな症状を訴えて受診しているにもかかわらず,正確な診断が行われていないことにある。また感染があっても無症状のことも多く,周産期や不妊診療ではスクリーニング検査の導入が必要と考えられる。さらにクラミジア子宮頸管炎は典型的なSTDであるためsexual partnerの加療を並行して進めないと完治は期しがたい。

骨盤内感染症の化学療法

著者: 長南薫

ページ範囲:P.1214 - P.1216

 骨盤内感染症(pelvic inflammatory disease,PID)とは,子宮内感染(子宮内膜炎,子宮筋層炎,子宮溜膿腫など),子宮付属器炎(卵管炎,卵管溜膿腫,卵管卵巣膿瘍など),骨盤内感染(骨盤結合織炎,骨盤腹膜炎,ダグラス窩膿瘍,骨盤死腔炎など)の内性器およびその周辺組織の感染症を総称しており,産婦人科的感染症の大部分はこの中に含まれる。
 PIDの治療の主流は化学療法である。急性期に適切な化学療法が行われれば,化学療法のみで比較的容易に治療する。

腟炎とその治療

著者: 松田静治

ページ範囲:P.1218 - P.1219

 腟炎の主症状は帯下であるが,帯下には局所的原因に基づく感染性帯下のほかホルモン失調性帯下などその成因が数多いことに留意する。

分娩周辺期の感染対策

著者: 千村哲朗

ページ範囲:P.1220 - P.1221

Ⅰ.概念
 分娩周辺期の感染では,早産・正期産を問わず卵膜・羊膜腔内の感染(絨毛羊膜炎)が,母体・胎児・新生児感染症の面からみてその臨床的意義が高い。
 絨毛羊膜炎の治療にあたっては,その感染の進行状態が母体・胎児にとって予後を決定づけるといえるが,娩出前の状態では分娩時期と娩出法(経腟分娩か帝王切開分娩)を考慮しなければならない。また胎内感染による新生児感染症や産褥期の骨盤内感染症の発生に連動する点から早期診断による適切な化学療法が要求されよう。

婦人科手術後の感染予防対策

著者: 田部井徹

ページ範囲:P.1222 - P.1223

 手術後に発生する感染を予防することは,術後患者を管理する上に極めて重要である。術後感染は,宿主である患者体内の抵抗力が低下し,逆に感染部あるいは創部における細菌の病原性が増加して,両者のバランスが失われると発生する。したがって,術後感染を予防したり治療したりする際の対策は,輸血輸液などにより全身の栄養状態を改善し,免疫賦活剤,抗炎酵素剤などを投与して病原菌に対する患者の抵抗性を上昇させるか,局所の消毒滅菌を行い抗生物質などの抗菌剤を投与する。
 近年,数多くの新しい抗生物質が開発され,術後感染の予防あるいは治療に使用されているが,抗生物質の有効性や適切な投与方法に関する検討はあまり行われていない。抗生物質の投与が,術後感染の発生を予防する効果を示すことは明白であるが,抗生物質の乱用をいましめる立場から予防的投与に否定的な意見もある。

感染症とエンドトキシン

著者: 吉田昌男 ,   稲田捷也 ,   平田陸正 ,   鈴木美幸 ,   遠藤重厚

ページ範囲:P.1224 - P.1226

 強力な広域抗生物質の出現と細菌検査が時日を要することから,感染症の治療に際して起因菌不明のまま抗生物質が漫然と投与されることが多い。しかし新生児特に未熟児や成人でも重症な患者においては,正確な早期診断と適切な無駄のない治療が救命のため強く望まれている。血中エンドトキシン(Etと略記)の定量のために開発されたトキシカラー1)とエンドスペシー2)(ともに生化学工業)を組み合わせて用いることにより,グラム陰性菌および真菌感染を非常に早く(2時間)診断できる。本稿ではこの方法を用いた我々の成績について述べ,本特集の意図を達したい。

感染性ショックの治療

著者: 寺尾俊彦

ページ範囲:P.1228 - P.1229

Ⅰ.産科感染性ショックの特徴
 敗血症性流産や産褥熱など妊娠,分娩,産褥を背景として発生する感染性ショックは,産科個有の治療を要すること,循環動態,血液凝固系,腎機能など全身の機能が妊娠によって修飾を受けていること,などによりショック治療をより一層困難にし,またMOF (multiple organ failure)を合併し易いので重篤な経過をたどることが多い。しかし一方,子宮など感染巣の手術的除去が容易なことから,タイミングを失することなく治療すれば一挙に改善することも多い。
 感染性ショックの治療は集中治療に加えて集学的治療を必要とする。最先端の高次医療によって近年治癒率が向上しているので,できるだけ早期に高次医療機関へ転送すべきである。

グラフ 目で見る解剖—性器系の血管構築

6.基靱帯

著者: 荒木勤

ページ範囲:P.1126 - P.1128

 手術を行う者は,その部の局所解剖を十分知っていることが大前提となる。とくに子宮癌根治手術を行ううえで基靱帯(cardinal ligament,Mackenrodt's ligament)の血管構築,とくに基靱帯内動静脈の走行,吻合状態,さらにこれら静脈系の還流状態を知っておくことは最も重要なことである。

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「臨床婦人科産科」第43巻 総目次

ページ範囲:P. - P.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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