icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻12号

1989年12月発行

特集 治療最新のトピックス

周産期

非免疫性胎児水腫の治療

著者: 下川浩1

所属機関: 1九州大学医学部婦人科学産科学教室

ページ範囲:P.1170 - P.1171

文献概要

Ⅰ.概念
 非免疫性胎児水腫(Nonimmunologic hydrops fetalis:NIHF)は,胎児に浮腫及び腔水症を呈する症候群である胎児水腫のうち,母児間血液型不適合妊娠によるものを除いた胎児水腫の総称である。NIHFの原因,基礎疾患は多岐に互るため,治療にあたってはその原因及び基礎疾患の正確な診断を基礎に治療法の選択を行う必要がある。
 また,NIHFは出生前診断が可能な胎児病であり,胎児期から新生児期へと連続した管理・治療が求められる疾患である。胎児期の治療の目的は胎児水腫を引き起こした病態の進行を抑制し,胎児が胎外生活に円滑に移行しうる状態まで成熟する時間と内部環境を確保することである。このような胎児治療は出生後の新生児治療に連続するものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら