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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻12号

1989年12月発行

特集 治療最新のトピックス

腫瘍

悪性卵巣腫瘍の手術療法

著者: 寺島芳輝1 佐々木寛1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.1180 - P.1181

文献概要

Ⅰ.概念
 悪性卵巣腫瘍の治療は現在,手術療法と化学療法が主流となっている。しかし化学療法の効果は中等度であり,悪性リンパ腫,絨毛性疾患,睾丸腫瘍ほどは効果的でないが,胃癌・大腸癌ほど無効でない。このため初回手術療法における手術完遂度が重要な予後因子となっている。特に進行卵巣癌では残存腫瘍径,腫瘍量によって予後が左右され,残存腫瘍径2cmを境にして予後に有意の差があるといわれている。このため現在,悪性卵巣腫瘍の手術療法は拡大手術の傾向にあり,徹底したcyto—reduction surgeryが主流となりつつある。また後腹膜リンパ節郭清術の必要性が検討されつつあり,ここ数年のうちにその意義が判明することであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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