icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻2号

1989年02月発行

文献概要

臨床研修セミナー 流産

治療

著者: 高桑好一1 竹内正七1

所属機関: 1新潟大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.181 - P.184

文献購入ページに移動
 流産の原因は多岐にわたるが,大きく分けて,母体に原因がある場合と妊娠物に原因がある場合とに分類できる。後者に関しては妊卵の遺伝的異常が主なものであり一種の自然淘汰であり,これに対する治療法はない。これに対し,母体側に原因がある場合治療の対象となるが,この場合の流産とは反復する流産すなわち習慣流産である。表1に習慣流産の原因を掲げたが,これらの検索により原因の解明されるものはわずかであり,多くは原因不明である。これに対し近年,習慣流産の病態が生殖免疫学的観点より解明されるようになり,さらにはその病態に対し免疫的治療が試みられ,かなりの成果が得られている。そこで本稿においては習慣流産に対する一般的治療法につき解説すると同時に,近年とくに注目を集めている免疫的流産の治療につき概説することとする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?