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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻2号

1989年02月発行

原著

双胎の出生体重からみた胎児発育度

著者: 今井史郎1 中山雅弘2 入江真行3

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター,産科 2大阪府立母子保健総合医療センター,病理 3大阪府立母子保健総合医療センター,企画調査部

ページ範囲:P.193 - P.195

文献概要

 双胎児の各分娩週数における体重を単胎児と比較し,双胎児と単胎児の発育差を認める週数および双胎児を単胎児の発育度で評価することが妥当か否かを双胎408例,単胎7,431例を用いて検討した。
1)双胎の発育曲線は単胎と類似しS字状の曲線を示すものの,その勾配は単胎と比較しゆるやかであった。
2)双胎と単胎の間で出生体重に有意差を認めるのは妊娠30週以降であり,その差は妊娠30週で約100グラム,35週で300グラム,37週で400グラムであった。
3)妊娠36週以降においては双胎の出生体重の平均値は単胎の場合のマイナス1.5SDよりも低値であり,双胎の半数以上が単胎の発育度で評価されればlight-for-date児になるため,単胎との比較で双胎の発育度をみるよりも,単胎とは異なる発育度で評価されるべきと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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