文献詳細
原著
双胎の出生体重からみた胎児発育度
著者: 今井史郎1 中山雅弘2 入江真行3
所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター,産科 2大阪府立母子保健総合医療センター,病理 3大阪府立母子保健総合医療センター,企画調査部
ページ範囲:P.193 - P.195
文献概要
1)双胎の発育曲線は単胎と類似しS字状の曲線を示すものの,その勾配は単胎と比較しゆるやかであった。
2)双胎と単胎の間で出生体重に有意差を認めるのは妊娠30週以降であり,その差は妊娠30週で約100グラム,35週で300グラム,37週で400グラムであった。
3)妊娠36週以降においては双胎の出生体重の平均値は単胎の場合のマイナス1.5SDよりも低値であり,双胎の半数以上が単胎の発育度で評価されればlight-for-date児になるため,単胎との比較で双胎の発育度をみるよりも,単胎とは異なる発育度で評価されるべきと考えられた。
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